レポ/インタビュー

【ライブレポ(※18禁)】加賀宮桃花レヴュー公演レポート きゃりーぱみゅぱみゅから玉姫様、ゼクシィまで 初潮を迎えた少女が結婚し、命絶えるまでを描いた過激かつ感動の傑作公演

「加賀宮桃花」というアイドル界に舞い降りた鬼才

「加賀宮桃花」というアイドルをご存知だろうか。あやまんJAPANユースの「もも奴」、愛と狂乱の レズビアン戦士「クリノス革命」としても活動しながら、ソロとしても過激で深い世界を「レヴュー」として披露する、まさに鬼才と言っても過言ではない彼女。パフォーマンスの内容もすごいのだが、さらに驚くのはこの力の入った公演を「基本的に1度きりしか公演しない」という点だ。しかも音源も毎回違ったものを自分で作成し、衣装や小道具なども都度テーマに沿ったものを使う。もちろんパフォーマンスの内容も毎回のテーマに沿った違うものを披露し、幕間や終演後には「革命通信」や「桃スポ」といった手書きの公演内容の説明や、今後のスケジュールを書いたものを配っている。

パフォーマンスの内容もすごければ、その希少性もすごい、さらに三足のわらじで活動しているにもかかわらず、毎回違う手書きのフライヤーを用意したりと、とにかくその密度が濃すぎる彼女。そんな加賀宮桃花のソロデビュー公演「テーマ 血」に潜入してきた。

初潮 きゃりーぱみゅぱみゅから玉姫様

2019年6月14日の代々木barbara。そこに、水色のウィッグにティアラを身に着け、下半身は下着という出で立ちで、加賀宮はステージへと姿を現した。

AKIRAのワンシーン、子供老人が超能力を使うシーンのセリフをリピートし、自身の身から「出血」があったことを表現。ステージに横になると、そこにかかったミュージックは「きゃりーぱみゅぱみゅ」。明るい曲をバックに、自分の下着の中を確認。自分に生理が訪れたことを確認する。ポップな音楽がかかる中で繰り広げられるそのシュールで不思議な光景に会場は惹きつけられる。

そして……訪れた生理に戸惑いながら彼女が取り出したのは、ナプキン。

そのナプキンを客席の観客に笑顔で配り歩く彼女。戸惑いながらも受け取る観客達の狼狽っぷりが、この公演の見せるカオスさを早くも証明していた。

衣装をはだけ、徐々に「少女」から「女」へと変貌していく彼女。そして次にかかった曲は、なんとあの戸川純の「玉姫様」。

「玉姫様」を経て、激しく女性へと変貌していく彼女はウィッグを脱ぎ捨て、完全に女へと変貌。童謡「手のひらを太陽」にをバックにその妖艶さを披露するも、そのあまりのギャップの凄さに、観客達はもはや脳がついていくことが不可能な状態に。

そして、BLANKEY JET CITYの「ぼくはヤンキー」を激しく歌唱。「女」になった彼女が反抗期を迎え、その性を謳歌している様を伝える。


ゼクシィ、そして最後の「血」

女になった彼女に訪れたのは、「結婚」。ゼクシィのCM音声に合わせて着物風衣装を着込んでいく彼女。AKIRAからきゃりーぱみゅぱみゅ、戸川純、童謡、BLANKEY JET CITY、リクルートのCMと続くこのレビューの急降下、急上昇っぷりはまさにジェットコースター。観客もその情報の反乱にひらすら圧倒されるしかない。

芹洋子の「花嫁人形」で嫁入りしたことを伝え、中島美嘉の「一番綺麗な私」をしっとりと歌い上げていく彼女。幸せな結婚を迎え、この世の春を噛みしめる……。しかし、そんな幸せな花嫁にも転機が訪れる。人格ラヂオの「飼育箱」がかかると、着ていた衣装を脱ぎ始め、この結婚生活への疑問や不満を表現。

最後は、宇多田ヒカルの「Be My Last」をバックに、その苦悩を全身を使って表現。「どうして自分を壊さなきゃいけない日が来るの?」という歌詞を感情を込めて歌い上げる彼女の姿には、肌を晒した姿に受けた衝撃などは一切消え去り、ただひたすらに感動が待ち受けていた。

そして、着物を首に巻き……首吊り自殺を行う彼女。そのまま倒れ込み……全身で「生」を、「死」を、そして血を通して「命」を表現し、幕を閉じた。

アングラかつエンターテイメント 加賀宮桃花という鬼才

アングラ(アンダーグラウンド)。「商業性を無視し、独自の主張をする前衛的で実験的な芸術」という意味が含まれたその言葉。外側(肌を晒す過激さ)だけを見れば一見完全にアングラにカテゴライズされてしまう彼女だが、彼女の素晴らしいのはこれをエンターテイメントとして成立させている点だ。アングラとエンターテイメント。一見相反しているこの両者を内包させる加賀宮桃花の凄さは、まさに現代アイドルシーンに突如舞い降りた台風と言っても過言ではない。おまけに「こんなに濃くクオリティーの高い公演をその日限りしか見ることが出来ないという希少性」にも彼女の異才さが表れている。

また、彼女の所属する「クリノス革命」というユニットでも、毎回同等のクオリティーの公演を行っている。次に加賀宮桃花という鬼才を目にすることができるのは、7月15日(月・祝)の『おもしろそうなアイドル集めてみましたvol.1 西川口 de サーキット』。この日クリノス革命は、海の日にちなんで「セイレーン」をテーマに公演を行う。2会場で前編、後編に分けて行うこの公演は、もちろんこの日しか見ることが出来ない。7月15日、ぜひ西川口で彼女たちのセイレーンに圧倒されて欲しい。

『おもしろそうなアイドル集めてみましたvol.1 西川口 de サーキット』
http://timsogo.com/oif_20190708/

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関連リンク

加賀宮桃花 Twitter https://twitter.com/kagamiyamomoka
クリノス革命betty Twitter https://twitter.com/betty_mfn

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